がんぶろ

生存記録兼報告ブログ

滋賀・霊仙山

お休み。しかも連休。んで、ちょいと実家への帰省も兼ねて前から登りたかった山である「霊仙山」に挑戦する事に。標高は久々に1,000メートル越えの1,094メートル。でもってこの霊仙山、例のガイド本では最高難易度「星3つ」の山。って事で『そのうちいつかは登ってみたい山』だったのでありますが、先日同じく「星3つ」コースの愛宕山をクリアしてちょっぴり自信をつけてしまった(?)ので、連休って事もあってトライする事に。と言う事で早朝7時に家を出て、JRは東海道線の醒ヶ井駅に。そこから徒歩にて湖国バスの「上丹生」バス停方面に向かいます。



駅から歩いて30分程度で湖国バスの「上丹生」バス停に到着。ここから丹生川沿いに登山口を目指します。ちなみにバス停奥に写っているのが霊仙山の登山道を整備されておられる西出商店さん。この後、この西出商店さんの手による登山道中の道標やトラロープなどに大いに助けられたのであります。お世話になりました。



で、丹生川に沿って遡上すると「谷山谷登山道」の登山口に到着して山行開始。程なくすると左手に現れるこの「屏風岩」と名付けられた岩場を見ながら新緑が綺麗な登山道を気持ち良く進むと突然目の前にはこんな風景が。



登山道が白い石がゴロゴロした河原道へと変貌。今まで幾度か河原沿いや渡渉する「沢登り」っぽい登山道の経験はあるけれど、こんなにだだっ広くて石がゴロゴロしている登山道は経験が無かったので、この時点ではちょっぴりわくわくしてしまったのですが、これが「星3つ」なのも頷けるワイルドな山行への入口なのでありました。



んで、登山道中の各所に立てられているこんな道標に導かれて「ロック」な沢沿いの登山道をガシガシと登ります。



しばらくすると、今まで水が無かったのに気が付けば立派な谷川に。この谷川を右に左にと渡渉しながら登って行く事になるのですが、これが誠に「ナチュラル」な登山道でありまして、以前に行った六甲の「トゥエンティクロス」みたく水に濡れないようにちゃんと飛び石があるような、そんな整備された渡渉コースでは無くて、『靴はちょっと濡れますけど、この一番浅い場所をえいっと渡っちゃって下さ〜い』みたいな誠に自然体なコース。そんな渡渉が続々と。ちょっとびびり気味になりつつも前進あるのみです。当然、靴は水に濡れて泥んこっす。



このコースの名物「くぐり岩」が目の前に。奥に見えている岩と岩の間をくぐり抜けて進むのです。いやあ、ワイルドだ。



苔の一種なのか水草の一種なのかはわかりませんけど、浅瀬で小さな黄色い花をつけた可憐で綺麗な植物に遭遇してついつい記念撮影。ハードでワイルドなコースですけど見どころはいっぱいです。


で、そんな自然に癒やされつつもハードな谷川沿いの登山道をグイグイと進んで行くと、その先の登山道のど真ん中に何やら「動物の毛皮」らしきモノがどーんと。「はて?一体アレは何だろう?」と思いつつ近づいていくと…なんとまあ、毛皮みたいな物体ってのは鹿の死骸。しかも結構でかくておまけによく見れば頭が無い。そんなモノがいきなり目の前に現れたからもう、びっくりしたのなんのって。で、慌てて先に進もうと思いつつも、このワイルドさを是非ともお伝えせねばなるまい!と思い直して証拠写真をば。まあそんなにグロい写真でも無いのですけど別リンクにしました。


コレがその証拠写真ですよ。ちなみに近くには角が転がっていたので雄だったのかな。ちなみにその後も鹿の死骸の残骸を見かけました。鹿が数多く生息する山みたいです。



そんなサプライズもありつつようやく「うるしヶ滝」前の広場に到着。7合目あたりになるのかな?って場所ですかな。んで、いつもなら貧乏根性丸出しで滝を間近で見ようと寄り道をする筈ですが、流石に今回はそんな余裕が無くて、滝は遠目に見るだけにして先を急いだのでありました。



さらに続く谷筋の沢道をひーこら言いながら登るとようやく尾根道に。この道標の「九合目」って文字が嬉しかったですよ。そして両側を笹藪に覆われた尾根道を山頂目指してガシガシと。



で、ようやく霊仙山の山頂部分が目の前に見えてきました。全部で3つのピークを持つ霊仙山。この時点で登り始めてから約3時間が経過しておりました。ふいー。でもワイルドかつハードな登りコースで溜まった疲れも吹っ飛ぶような、非常に開放的な山頂部分を嬉々としてそれぞれのピーク部分へと進みます。



近づくにつれ白い岩がそこかしかに点在。この岩は石灰岩で、このような地形を「カレンフェルト」と言うらしい。更に近づいてみると…



こんな感じ。まるで冥界に迷い込んでしまったような感じがふとしましたよ。



で、霊仙山の最高点にも無事到着。で、暫時休憩の後、行きとは別のコースにて下山開始。



登りの谷山谷コースとは打って変わって眺望の良いコース。登山道も程良く整備されていて、登りと比べるとかなり快適な下山です。ああ、例のガイド本らしいコース設定ですなあ。ちなみにコレは途中にあった面白い形の松。この霊仙山ってのは「伊吹おろし」の通り道になっているそうで、そのきつい風が松をこんな風体にしてしまったのかと思われます。ちなみに今日はそんなにきつい風は吹いていませんでした。



んで、そんな快適な登山道を順調に下って無事に下山地点の榑ヶ畑登山口へと到着。その後林道をてくてくと1時間程度歩いて醒ヶ井養鱒場前のバス停へ。でまあ予想はしていましたけど次にバスが発車するのが2時間も後…って訳で、そのまま徒歩にて醒ヶ井駅へと戻って本日の山行も無事終了。で、毎度ですけど醒ヶ井駅のホームから伊吹山のお姿をパチリと。そしてそのまま実家へと帰省したのでありました。


とまあ、こんな感じの霊仙山登山紀行でありましたのですが、いつもに比べて写真の量が多いのは何故かと申しますとはい、ハードでしたけど非常に充実した山行だったのであります。いやあ、登って良かったですよ。