はい、5連休です。で、早速「がっつり山行」って事で、昨晩21時30分の大阪・難波発長野行きの夜行バスに乗り込んで出発です。でまあ相変わらず夜行バスには慣れなくて余り眠れませんでしたけど、前回よりはマシだったような気も。そんなこんなでバスは順調に長野駅前に到着。それから約1時間、普通電車に揺られて松本駅に。続きましては松本電鉄に乗り換えて終点の「新島々」という、平仮名で「しんしましま」と書くとやけにキュートな駅へと約30分の電車旅。そして新島々からはバスに揺られて約1時間、かの有名な「上高地」に。いやあ、上高地と言えば山登りにハマってしまった今ならば、「穂高連峰への登山口だあ!」って事で感動しなきゃいけないところなのですが、とんねるずの懐かしのヒット曲、「嵐のマッチョマン」の歌詞中に登場する『♪上高地で仮眠してぇ〜』の上高地に来ましたよ!って事で感動してしまった私なのでした。んで、上高地から目指す焼岳へは、有名な「河童橋」とは逆方向に向かわなきゃいけないのですが…
ついつい人の流れに付いて行ってしまった結果、予定外かつタイムロスではありますが、あの有名な景観を堪能したのでありました。梓川と河童橋と穂高連峰。天気も最高で、思わず声を漏らしてしまう程の美しさでした。でその後、焼岳登山口を目指して梓川沿いの遊歩道を帝国ホテル方面へと。さすがに連休最終日だけあって、人がいっぱいです。こりゃ日本百名山でありますところの焼岳もさぞかし登山客で賑やかなのでしょうなあ…などと思いつつ、遊歩道から脇にそれて登山口へと向かう林道に入ると…途端に人の姿が途絶えてしまいました。
んでその代わりに道中で見かけたのがはい、ご覧の通り…野生の猿っす。私を気にする事も無く、悠々としておりましたよ。でもって猿の後には写真は撮りませんでしたけど大きめの蛇にも遭遇しましたよ。嗚呼、動物天国ですなあ。
んで、上高地から30分程度歩いて焼岳登山口に到着。「がっつり山行」第一弾開始!であります。でこの焼岳、北アルプス唯一の活火山って事で、立山連峰みたいに岩ゴロゴロなイメージだったのですが、登山口を入ってからずっと木と葉っぱと土の匂いがする、いつもの低山でお馴染みの樹林地帯。何だか微妙に拍子抜けしつつ登山道をガシガシと進みます。第一目標ポイントは山頂手前の「焼岳小屋」と言う名前の山小屋。ガイド本での到着所要時間は1つ目のポイントだと言うのに何と驚きの約2時間30分!ちなみに今回のコースの総所要時間は6時間50分とガイド本には記載されているのでありました。ほぼ7時間…いやあ、久々のロング山行なのです。んで、はじめに「低山っぽい」と高をくくっていた登山道でしたけど、次第に急峻な坂道に。所々にハシゴが架けられている地点もあってなかなか手強い登山道なのでありました。でまあ最初に「低山っぽい」と小馬鹿にした非礼を焼岳に詫びつつ、えんやこらと眺望の無い登山道を進んでいくと…
1時間半程度ひたすら登った後、そのご褒美のように不意に眺望が開けてこんな景色が。いやあ、紅葉と青空のコントラストが綺麗ですよ。
前方にはこれから登る焼岳の雄姿が。いやあ、まだまだ先は長そうです。
んで、眺望も開けて緩やかにもなった登山道を進むと、その途中にこんな「小屋まで121歩」と岩に書かれたユーモアのある道標に出会うと…
その先には「焼岳小屋」が。第一目標ポイントに到着です。んで、小屋前のベンチに腰掛けてしばしの休憩を。ちなみに、岩の道標から実際に歩数を数えながら歩いたら、確かに121歩前後で小屋の前に到着しましたよ。
その後、焼岳小屋を後にして焼岳山頂手前に広がる新中尾峠展望台方向へ。1990年までは焼岳登山はこの「新中尾峠展望台」までで、その先は入山が規制されていたらしいのです。んで、「展望台」の名の通り眺望は抜群。こんな感じで美しい穂高連峰を堪能しながら焼岳北峰山頂方面へと向かいます。でもって以前は規制されていた焼岳北峰への登山道は、今までの緑豊かな登山道から一転して岩がゴロゴロのガレ道へと一変するのでありました。
こんな感じ。一気にアルプス的な様相に。おまけに「北アルプス唯一の活火山」って事で、あちこちから噴煙が吹き出しているのです。この白いのがその噴煙。でもって当然ながら周囲には硫黄臭が立ち込めているのであります。そんな登山道をガシガシと登ります。
登山道から少し離れた場所には、こんな感じでもの凄い勢いで噴煙を噴き上げている岩場があちこちに。硫黄の色で岩が鮮やかな黄色に染まってしまっているのです。日頃じゃあ余りお目にかかる事の無い光景を目の前にして、しばし唖然っす。んで、そんな白い岩と噴煙と硫黄臭い登山道を登る事小一時間、遂に焼岳北峰の山頂に到着です。
はい、標高2,393メートル地点の焼岳北峰山頂っす。んで、時刻は14時前ですけど出発前におにぎりを買い込んだので、遅まきながらの昼食を山頂にて。
北峰と立入禁止の南峰の間にある火山湖を見下ろせる場所に陣取って昼食を。綺麗なエメラルドグリーンの湖。
目前にある焼岳の最高地点、標高2,455メートルの焼岳南峰を望むの図。立入禁止のはずなのですが…ん?稜線に人の姿があったような気が。まあ、気のせいだったのかもしれません。んで、気が付けばひとりきりになってしまった山頂をしばし独占して堪能した後に下山開始。登ってきた登山道をそのままピストンにて下山します。
行きに見かけてしばし唖然としてしまった水蒸気の噴出口に少しだけ近寄ってみました。どわー、スゲー迫力ですよ。硫黄で染まった鮮やかなイエローが何とも不気味なのであります。
んで、登りの時は余裕が無くて写真を撮っていなかった名物(?)のハシゴを記念撮影。岩場に無造作に架けられたこんなハシゴを上り下りする登山道なのですよ。ちょっぴりスリリング。でもしっかりと取り付けられていますので、大丈夫なのです。でもやっぱり上る時よりも下る方が格段にスリリングなのでありました。でもってそんな「難所」も無事にクリアしつつ順調に元来た登山道を下山して無事に登山口まで下山完了。ガイド本に記載の総所要時間、6時間50分を1時間程度短縮していたのですが、時刻は既に17時過ぎ。周囲には夕闇が迫っていたのでありました。
上高地バスターミナルへと戻る道中からは夕闇に包まれる穂高連峰が。いやあ、これもなかなかの景色ですなあ…と思いつつ歩いていたらこの後急速に日が暮れて、バスターミナルに到着した17時40分頃には真っ暗になっていたのでありました。で、最終の18時10分発のバスに乗って新島々駅へ。そこからは電車で松本に戻って予約しておいたビジネスホテルに宿泊。てな感じで「がっつり山行」の初日は無事に終了。ささ、明日は乗鞍岳ですよ。