がんぶろ

生存記録兼報告ブログ

蜘蛛と私

朝、いつもの時間に家を出て、最寄駅に向かうべく、チャリの前カゴにカバンを入れて出発しよう…と思ったら、前カゴの隅っこに黒い物体が。よく見てみると、ちょっと大きめのハエトリグモ(多分)が、カゴの編み目のトコロに糸を絡めて丸まっている模様。で、動かないので「死んでるんかな?」と思い、取り払おうとして手を近づけたら…再起動。生きていました。

で、弾き飛ばそうと思って、幾度か指先で弾いてみたのですが、カゴの編み目に糸を絡み付けていて、なかなか離れず、で、そんな事に時間をかけて家を出る時間を遅らすと、電車に乗り遅れそうなのでもう、その蜘蛛を前カゴに乗せたまま出発。

そしてその道すがら、風や揺れにあおられながらも、途中で落ちる事無く、駅の駐輪場に到着。でもう、そのままにして電車に乗って職場へ。

それからほぼ12時間後、1日を終えて最寄駅に戻り、「そう言えば、あの蜘蛛、ひょっとしてまだ前カゴに居るのかも…」と思いながら、チャリのある駐輪場に向かい、前カゴを覗いてみたら…蜘蛛の姿はありませんでした。前カゴの隅々を見回してみても、蜘蛛の姿は無し。前カゴから降りて、何処かに行ってしまったみたい。

いやあ、ウチの付近で生活していた蜘蛛を、私の勝手な都合で、距離の離れた「異国の地」(笑)に運んでしまいました。恐らく、本人もこんな事になるとは、予想もしていなかったでしょう。朝、あの時、面倒臭がらずに、やさしく前カゴから地面へと移動させてあげていれば、こんな見知らぬ地で生きる羽目にはならなかったのでしょうか。いや、でもこうなったのも君(=蜘蛛)の運命。今日からこの異国の地で、また1からやりなおして、頑張って一生を全うしておくれよ…と、心の中で蜘蛛に語りかけ、チャリにまたがって、駐輪場を後にしたのでした。【完+大袈裟】